日本から海外留学を希望する人が増加傾向にあります。グローバル化が進んでいる社会を背景として、就活を視野に語学留学を考える学生や、キャリアアップのためや企業の研修による社会人留学が伸びているようです。しかし、「留学したくても資金がない」と、半ばあきらめてしまっている方も多いかもしれません。そんな方は「海外留学奨学金制度」について調べたことはあるでしょうか?ここではその概要をご紹介します。「狭き門」というイメージがあるかもしれませんが、数多くの団体が扱っていますので、まずはぜひ調べてみましょう。
では奨学金にはどんな種類があるでしょうか。まず、日本において渡航前の人を主な対象としたものと、すでに留学している人を主な対象としてものがあります。日本で募集される奨学金は、多くが渡航前の人を対象にした返還不要の給付型です。公的機関によるものだけでなく、数多くの民間機関も扱っています。日本学生支援機構などのサイトに様々な団体の奨学金情報が掲載されていますので、まずは調べてみましょう。奨学金には、留学している人を主な対象として海外で募集されるものもあります。留学先の学校だけでなく、現地の研究所や民間の団体による奨学金もあります。成績や経済状況などの条件も様々なので、留学希望先の学校に直接問い合わせるとよいでしょう。
さらに、奨学金は返済義務のある「貸与型」と返済不要の「給付型」の二種類にも分けられます。貸与型は、多くの場合、留学後に元金と利子を返済していく必要がありますが、その分条件が厳しくないことが多く、比較的奨学金を受けやすいというメリットがあります。一方、給付型は、返済義務がありません。その分条件が厳しくなり、競争率も高くなる傾向があります。
このように、海外留学のための奨学金には様々なタイプのものがありますので、ご自分に合ったものを探すのがポイントになります。それで、留学のための計画は早めに行いましょう。なぜなら、奨学金の中には募集が年に1回しかないものも多く、期間も限定されているので、早くからの情報集めが大切になるからです。まずは留学に必要な資金を調べましょう。留学生活中は、学費だけでなく、生活費や渡航費もかかります。留学先の国・地域や学校、生活スタイルなどによって大きく異なるので、入念な下調べをするべきでしょう。
以上のように海外留学奨学金制度はとても有用です。しかし、すべての留学経費を賄える奨学金はごく少数ですから、初めから全額奨学金で賄おうとするのではなく、まずは自分でできる限り準備するつもりで、余裕をもった確実な資金計画を立てることから始めましょう。